Project Story

KCBプロジェクト
(キョウエイコミュニケーションボード)
全国の社員間コミュニケーションを
活性化せよ

キョウエイアドでは、全国にまたがるクライアントを取引先に持ち、本社と各支社が連携を取りながら業務を進行しています。これまでは、データ類の管理が一元化されておらず、連携スピードが停滞してしまうこともおおくありました。そこで今回、本社・支社に点在する社内共有フォルダの統合、および個人管理しているファイル共有を軸に、全国の社員間コミュニケーション活性化を図る社内ポータル作成に向けた議論を行い、基幹システム立ち上げまでを行いました。

Project Start—プロジェクトスタート
20代の若手社員を中心にプロジェクトが始動

このプロジェクトが立ち上がったのは2018年10月。キョウエイアドの次世代コミュニケーションを担う20代の若手社員を中心にチームが組まれました。集まるのは毎月1〜2回、ワークショップ形式でランチを兼ねたミーティングです。テーマは主に「分かりやすい」「使いやすい」「毎日みる」といったユーザビリティを洗練させること。コンテンツ設計、デザイン設計、システム設計まで、すべて若手社員が関わっていくことで、自分たちの会社をつくるという当事者意識を高めることもプロジェクトの狙いの一つだったようです。

Problem—見えてきた課題
ミーティングを重ねるごとに見直すべき課題が山積みに

当初は2019年1月に簡易版をリリースする予定でスケジュールを組んでいましたが、実際に蓋を開けてみると課題が山積みでした。本社や支社にどのようなファイルが存在し、どのように使われていて、どこに課題を感じているかなど整理すべき情報がたくさんあり、ミーティングを重ねるたびに問題が露呈。どこから手をつけて良いかわからないという状態でした。また、メイン業務の時間を割いて、それぞれのメンバーに時間をつくってもらわなければならないため、その調整だけでも労力がかかっていました。打ち合わせを重ねながら実装する機能を決めたタイミングは当初リリースするはずだった1月に差し掛かっており、さらには自社で構築するにはあまりにも大規模な設計となってしまったため、これまでの情報をベースにプロジェクトを仕切り直しすることとなりました。

Direction—方向性の決定
あらゆる角度から見直し、社内のニーズを効率的に満たす外部アプリケーションを採用

これまでの打ち合わせから様々なニーズに応えるには、一から構築するのではなく、自由度の高い既存アプリケーションを導入した方が良いのではないか?というメンバーからの発案を受けてその方向で調査を開始しました。ニーズの洗い出しはすでに終えていたため、アプリケーションを探し出すのはスムーズにいきました。テストアカウントを取得しメンバー内ですぐにテスト運用したところ、ニーズや課題の大半はクリアできることがわかったため、2019年6月に本社・首都圏から先行導入のフェーズへと進めることができました。プロジェクト開始から8ヶ月目のことです。また、若手社員中心のプロジェクトであったため、新しいアプリケーションへの対応もスムーズに行えたことも、導入を決定した要因とも言えます。その後は細かな改良を加えつつ、全社導入へと駒を進め、社内での運用説明会を実施。プロジェクトメンバーが各支社、事業所を訪れ、使い方をレクチャーするなどの活動を行いました。

Impression—プロジェクトメンバーの感想
若手各自にとって今後の仕事に活きる収穫が得られた。

リリース後は社内からも一定の評価が得られ、当初の目的であったファイルやデータ共有の意識レベルがあがる結果となりました。ただ、プロジェトは途中段階であり、使用頻度も支社・営業所で差が激しいため継続的なバックアップの必要性も感じています。
今回の若手中心のプロジェクトの振り返りを行なったところ、
・規模の大きなプロジェクトの進め方を学んだ
・各支社(特に若手)とのコミュニケーションが活性化された
・ゼロからモノをつくることの難しさ、様々な意見を1つの着地点へ集約させる対話力の勉強になった
・支社で、KCBについて何も知らない方たちへ理解を促せるよう説明会を開いたことが、いい経験になった
・新しいモノを社内へ浸透させる難しさを学んだ
・意見が出やすくなるような話のすすめ方を学んだ
・ゴールをきちんと設定していない中でプロジェクトを進行することは容易ではないこと、具体的に計画を立てる重要性を学んだ

など、プロジェクトメンバーからさまざまな感想が寄せられました。

また、ファシリテーター(進行役)として参加した私にとっても、特別なものになりました。特に、今回は若手が多かったため、話が別の事柄にまで広がってしまう事が多々ありましたが、そのような場であったからこそファシリテーターとしての経験を積むことができました。
通常業務を行っていく際は自分の部署及び営業の事までしか考える事はあまりありませんが、全社員が使用するシステム構築という事で自分が普段触れない部分にまで考えを広げる必要があり、その経験によって以前より多角的に思考できるようなったと思います。

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